2017年3月26日日曜日

(少々ネタバレ)ちはやふる179首所感



179首、読了。

今回は田丸兄が久々に登場しておりました。

相変わらずのウザさに安定の三下悪役ぶりだな!と、
安心したのも束の間、

早速ドラマチックな何かを持っている男子の
餌食にされかかっていて、
お可哀想であることこの上無しだよ…と。

---------


さて、
このたびの179首のキーワードは
「解像度」、でしょうか。


太一はこのことを
音や目の「解像度が上がる」というふうに
表現していたけれども、

これは、
周防式感覚の研ぎ澄まし法の訓練の賜物、

ということの他に、

これまで彼が自らに強制的に課してきた
“こうであるべき正しきじぶん”
という箍をはずしたことで、


元々じぶんの周囲に存在していたものやことを
新鮮かつナチュラルな状態で
情報感受できるようになったことから

そのように感じられるようになったのでは、と

つまりこのことは、
それだけ太一が長い間
強力な精神的抑圧下にあった、
ということの左証であって、


“こうあるべき”に基づいた必要情報しか
見聞きしようとしてこなかったことに対する
「自由の反作用」
が、彼の能力の底上げを
もたらしたのではないか、
という、推測。


--------------



そして、もうひとつ、
179首ラストページの、
あの思わずおぞけをふるうほどの
鋭く眩惑的な美しい太一の面立ち ―。


これが

ストレイシープから狩る側へと転身を遂げたことで
彼が初めて実感できた
“心底の解放感と喜悦”に由来するものなのだと思うと、
それはそれで少々複雑な心持ちにはなる。

だが、
じつはダークサイドに親和性が高かった彼の属性が
ここにきてようやく水を得ることができたのだとしたら、
それはそれで「よかったね」と、寿いでおくしかないだろう。


    * * *


病院経営者の長男として家の体面を保つべく

常に一番であり勝者であれと強いられてきたこと、

そしてそれに応えてきたという強い自負が
突如現れた地方少年により
アッサリと打ち砕かれてしまったこと、

しかもその当の本人に
じぶんの卑怯さを知られてしまったこと、

その上好きな子のそばにいるために
かるたを続けているという自己欺瞞を抱えながら
良き部長を演じてきたこと、

更にはそこまで努力してきたにも関わらず、
好きな子には男として承認されず、
じぶんにこのような思いをもたらした
地方少年には未だかるたで勝てないという現実…。



     * * *
                                       
                                        

こうしてあらためて
太一の抑圧の根源を取り出してみると
不憫極まりないが、

このような闇過去を突破するためには、
やはり“じぶんの中のいい子殺し”が
いちばん手っ取り早かろう。

ゆえに、いい子殺しの上、
彼があっさりと「悪役」を自認するに至ったとしても、
これはもう仕方がないことであるな、と思うよ…。

(一旦自己憐憫に陥ってしまうとその甘美さが 
 ますます悪を美しくみせてしまうだろうし、 
 今の彼がそれに酔ってしまうのも
 もうお約束の道理としか…。)



--------------


とはいえ、
かるた界の最高位者と戦う権利を得るために
持てる力の全てを賭けて
真剣勝負を挑みに来た人間が集う

この東日本予選という一大イベントにおいて、



“楽しいな、 
 勝ちにきたんじゃない、
 皆を翻弄しにきたんだ”




…ってさぁ…。

そのもの言いは
この場に居るかるた馬鹿の皆さん全員を
本当の意味でバカにしているよね?!
キミはいったいぜんたい何様のつもりかね?!
今すぐかるた馬鹿の皆さんに謝まれやあぁぁぁあ!

……と直情的に思ってしまったけど、


それくらい尊大かつ傲慢な言葉が
スルッと自然に出てくるようでなければ
周防皇帝の闇魔法を直系で受け継ぐことを
彼から許されはしなかったであろうな、とも。



太一というキャラクターは、

「青春の不条理」を一身に背負わされて
可哀想にも程がある、という見方もあろうかと思う。

けれども、
かるたを己の欲の達成手段として利用してしまった、
というじじつからは決してのがれられないし、

そうしてしまった時点で
残念ながら千早や新や詩暢ちゃんの側とは
一線を画す立ち位置に配置されるしかない運命だったのだ、
と理解するしかないのだろう。


しかしだからといって、
罪と罰の論理によって
彼は救われてはならない、という理屈に持ち込むことは、
強引に過ぎると思われる。


末次先生のお考えは
我々が推し量れるレベルのものではないけれど、

純粋さによって切り開かれてゆく未来と、
打ちのめされ迷走しながら切り開かれてゆく未来、

このふたつの対比と並走が
ちはやふるにドラマを与えている源なのだとすれば、

今は手段の違いこそあれ、
しかし彼等が行き着きたいと願うゴールは同じ場所であり、

だからこそ後者に属する太一がゴールに到達した時には

「救い」がもたらされるような仕掛けが
組み込まれていているに違いない…と思っていたい。

そう思っていないと、
次号から本格的に始まるであろう


「ちはやふるウォーズ エピソード3 /太一の復讐」


見届けるのがちょうしんどくなる。

(…いや…これまでも何度か読むのが

 しんどいわ、と思うときはあったのだけども…。)


太一がダークフォースに魅了されてしまった今、


がらんどうを埋めるために
リア充カルターの情熱を喰らうしかないニヒリスト師弟軍と、
かるたに人生を捧じて惜しくないかるた十字軍という
二項対立の構図はこれまで以上に
際立ちを増すことになるだろうけども、


最終的には
「勝敗=ことの正否」という次元を超えたところで
両軍が歩み寄り、妥協点を探り、
中道の落とし所を見つけるような展開となることを
期待したい。



---------------


最後に、

Twitterでフォローさせて頂いているお方が
ビラブ7号33頁、
左下段の
太一の横顔と目の表情がたまらない、

と仰っていたのですが、

確かに、このコマの太一には
惡の華が醸し出した強力な闇エロスを感じるな!と
深く頷いた次第。

もし、
振り返りのついでに

179首をご覧になれる機会がありますれば、
是非ともこのコマを再確認頂きたく!


----------------


ではここで
告知をさせて頂きたい件があります。


ご縁を頂戴し、
この辺境ブログにお運び下さった

ちはやふるが大好きだ、というみなさまに、

近々開催予定のちはやふるオフ会をご紹介いたしたく。


ちはやふるについて
ぜひともリアルな場で語らいましょう、というこの企画。
みなさまのお運びを心よりお待ち申し上げております。


            ↓↓↓

【非公式】「ちはやふる」ファンお花見お泊まり会


■日時:4月8日(土曜)~4月9日(日曜)

   ※当日日中に開催される、非公式オフ会に参加されてから来られるよう、
    17時~17時半ごろにチェックインを予定しています。
    もちろんお仕事とかで遅くお越しになっても大丈夫です。


■場所:グランディア芳泉さま
   あわら市船津43-26
   
https://www.g-housen.co.jp/
   ※このイベントについてのお問い合わせを旅館の方にされますのは
    恐れ入りますがご遠慮ください。


■募集人数:計12人
       
※最低催行人数は男女各6名以上となります。
    仮に5名以下になった場合、団体プランの料金に代わって

    個人プランの料金が適用されるため。
    
         
     

■料金:18000円(予定)
      ※最低催行人数を満たした場合。

   仮に人数を満たさず
   一部屋4名・5名の場合、19000円
   一部屋3名の場合、20000円
   一部屋2名の場合、22000円
   
   となります。

       また、当日の宴の盛り上がり次第で飲料代がかさんだりした場合、
       ご相談・了解の上若干オーバーした分を割り勘いただく可能性があります。

   大変申し訳ないのですが、なにとぞご了承くださいませ。



■最終募集期限:3月31日
      
※この日以降にキャンセルのお申し出があった場合、
       旅館に対してキャンセル料が発生する恐れがあります。



以上、
よろしくお願いいたします。






0 件のコメント:

コメントを投稿